ポトスを壁に這わせると、お部屋の雰囲気が一変し、まるでカフェのような緑豊かな空間になりますよね。ただ、具体的なポトスの這わせ方や、どうすれば上手にポトスを登らせることができるのか、テクニックが分からないという方も多いでしょう。特に賃貸住宅にお住まいの場合、ポトス 飾り方 壁で検索しても、気根が貼り付く!という深刻な懸念から、一歩踏み出せないかもしれません。
この記事では、そうした不安や疑問を解消し、安全におしゃれな壁面緑化を楽しむための全ての方法を徹底的に解説します。ポトスが持つ本来の性質を活かしたポトスの伸ばし方と支柱の使い方の基本から、すでに伸びすぎた場合の伸びたポトスの飾り方、さらには100均アイテムを活用した手軽なポトス 飾り方 100 均アイデアまで、幅広くご紹介します。
また、土を使わずに清潔に育てられるベラボン ポトスの管理法、成長に欠かせない植え替え時期の見極め方、そして風水が気になる方のためのポトスを置くのに適した方角は?といった、一歩進んだ疑問にも専門的な視点からお答えします。
- ポトスを壁に這わせる具体的な方法と注意点
- 葉を大きく育てるための支柱の選び方と立て方
- 賃貸でも安心な壁を傷つけにくい飾り方
- 剪定や植え替えなど日々の管理とメンテナンスのコツ
ポトスを壁に這わせる準備と方法

- ポトスを登らせる性質と気根
- 基本的なポトスの這わせ方
- ポトスの伸ばし方と支柱の使い方
- ベラボンでポトスを育てる方法
- 植え替え時期と鉢選びのコツ
ポトスを登らせる性質と気根

ポトスを壁に這わせる計画を立てる上で、まず最も重要なのは、ポトスが本来持つ「上へ登る性質(登攀性)」を深く理解することです。
ポトスは、熱帯雨林のジャングルなどを自生地とする「着生植物」の一種です。着生植物とは、土壌に根を下ろすのではなく、他の樹木や岩肌に張り付いて(着生して)成長する植物のことを指します。彼らは、薄暗いジャングルの地面から逃れ、より多くの光を求めて上へ上へとよじ登る性質を持っています。そのために、茎の節から「気根(きこん)」と呼ばれる、土の中の根とは異なる特殊な根を伸ばすのです。
この気根には、主に2つの重要な役割があります。一つは、体を支えるためのアンカー(錨)としての役割です。気根を木の幹や岩肌に食い込ませるように張り付かせ、強風や豪雨でも落下しないよう体を固定します。もう一つは、空気中の水分やわずかな養分を吸収する役割です。
この登攀性こそが、ポトスの育て方に大きな影響を与えます。一般的にポトスはハンギング(吊り鉢)で下に垂らして楽しまれますが、その場合、葉は徐々に小さくなる傾向があります。しかし、支柱などを利用して垂直に登らせるように仕立てると、一枚一枚の葉が大きく、茎も太くたくましく育つことが多いのです。これは、植物が「上へ成長できる安定した環境だ」と認識し、より効率的に光合成を行おうとするためだと考えられています。自生地の成熟したポトスの葉が、人の顔よりも大きくなるのは、この性質のためです。
豆知識:気根とは?
気根は、土の中ではなく空気中に出る根のことです。ポトスをよく観察すると、葉の付け根の節の反対側から、茶色い突起のようなものが出ているのが分かります。これが気根の赤ちゃんです。最初は小さくても、水分や張り付く対象を求めて長く伸びていきます。この気根をいかにうまく誘導し、支柱や壁(あるいは壁の代わりになるもの)に付着させるかが、ポトスを壁に這わせる際の最大の鍵となります。
基本的なポトスの這わせ方

ポトスを壁面に這わせる方法は、そのアプローチによって大きく2つに分類できます。どちらもポトスの登攀性を利用する点では共通していますが、メリット・デメリット、特に「壁への影響」が大きく異なるため、ご自宅の環境や目指すスタイルに合わせて慎重に選ぶことが大切です。
1. 支柱やトレリスを利用する方法
最も安全かつ、ポトスの性質を活かせる推奨される方法が、鉢の中に支柱を立てて、ポトスをそこによじ登らせる「タワー仕立て」です。ヘゴ支柱やモスポール、あるいはワイヤートレリス(園芸用の柵)など、ポトスが絡みつきやすい素材を鉢に差し込んで使います。
この方法の最大のメリットは、ポトスの葉を大きく育てやすいこと、そして物理的に壁から離して管理できるため、壁紙や塗装を傷めるリスクを最小限に抑えられることです。ポトスは元気に育ち、住居も守られる、一石二鳥の方法と言えます。初めてポトスを登らせる方や、葉を大きく立派に育てたい方に最適です。
2. 壁に直接固定する方法
もう一つは、伸びたつるをフックやクリップなどで直接壁に固定していく方法です。手軽に壁面緑化の雰囲気を楽しめ、つるのレイアウトの自由度が高いのが魅力です。しかし、こちらは細心の注意が必要です。
前述の通り、ポトスの気根は一度壁紙や塗装に張り付くと、剥がす際に深刻なダメージを与える可能性が非常に高いです。特に賃貸住宅では、これが原因で高額な原状回復費用を請求されるケースも少なくありません。この方法を選ぶ場合は、後述する「気根を壁に触れさせない」工夫が絶対条件となります。
どちらの方法を選ぶにしても、ポトスの「登りたい」という本能的な性質をサポートしてあげる環境づくりが成功の秘訣です。特に推奨される「支柱」の使い方について、次の項目で詳しく見ていきましょう。
ポトスの伸ばし方と支柱の使い方

ポトスの葉を大きく、元気に上へ伸ばすためには、ただ棒を立てるだけでは不十分です。気根が「ここに絡みつきたい!」と思えるような魅力的な支柱を選ぶことが非常に重要になります。
ポトスは、本能的に、表面がザラザラしていて、できれば水分を保持できる素材を好みます。これは、自生地で張り付く樹木の幹肌を模しているためです。気根が水分や凹凸を求めて素材に侵入し、活着(かっちゃく=しっかりと張り付くこと)することで、株全体が安定し、上への成長が強く促進されます。
支柱の種類と選び方
ポトスの登攀を促すのに特におすすめの支柱を、それぞれの特徴とともにご紹介します。
| 支柱の種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ヘゴ支柱(ヘゴ棒) | シダ植物「ヘゴ」の幹から作られた天然素材。表面が多孔質でザラザラしている。 | ・気根が非常に絡みつきやすい
・吸水性、保水性が高い ・見た目がナチュラルで美しい |
・資源保護(ワシントン条約)のため、現在では非常に入手困難で高価。 |
| モスポール(水苔支柱) | 支柱(プラスチック棒など)に水苔を巻き付けたもの。自作も可能。 | ・保水性が非常に高い
・気根が水苔を求めて侵入しやすい ・安価に自作できる |
・定期的に支柱自体にも水やり(霧吹き)が必要
・水苔が劣化する場合がある |
| ココナツファイバー支柱 | ココヤシの繊維(コイヤー)を使った支柱。ヘゴの代替として人気。 | ・ヘゴに似た質感で絡みやすい
・比較的安価で入手しやすい ・耐久性がある |
・ヘゴや水苔よりは保水性が劣る場合があるため、霧吹きはこまめに行うと良い |
モスポールの自作方法
ヘゴ支柱が高価で入手できない場合や、好みのサイズ(特に高さ)がない場合は、モスポールを自作するのが最もおすすめです。非常に安価で簡単に作成できます。
- 材料の準備:100円ショップなどで手に入る「鉢底ネット」(プラスチック製の網)と、園芸用の乾燥「水苔」、結束バンドを用意します。
- 水苔を戻す:水苔は乾燥して圧縮されているため、バケツなどに入れて水で戻し、スポンジのように水分を含ませます。その後、手で軽く絞っておきます。
- 成形:鉢底ネットを好みの太さになるよう筒状に丸め、その中に湿らせた水苔をしっかりと詰めていきます。
- 固定:水苔が詰まったら、鉢底ネットが解けないように結束バンドで数カ所をしっかりと固定すれば完成です。
植え付けと誘引のコツ
支柱を立てる作業は、鉢の植え替えと同時に行うのが最も効率的で、ポトスの根へのダメージも最小限で済みます。
- 鉢の準備:まず、支柱を立てても安定するように、深さとある程度の重さがある鉢を選びます。(詳細は後述)
- 支柱の設置:鉢の中央に、完成した支柱を深く、まっすぐ立てて固定します。先に鉢底土と少量の土を入れ、支柱を立ててから残りの土を入れると安定します。
- 植え付け:ポトスの苗を、つるが支柱に寄り添うように植え付けます。この時、茎から出ている気根が支柱側を向くようにセットするのが最大のコツです。
- 誘引と固定:つるが倒れないよう、麻ひもやビニールタイ、園芸用クリップなどで軽く支柱に固定します。
誘引時の注意点:8の字結び
つるを支柱に固定する際は、絶対に強く縛りすぎないでください。茎が成長して太くなった時に食い込み、傷んだり、最悪の場合そこから枯れたりする原因になります。
麻ひもなどを使う場合は、茎と支柱に「8の字」になるようにクロスさせて結ぶと、茎に直接力がかからず、優しく固定できます。ゆとりを持たせることが重要です。
ベラボンでポトスを育てる方法

ポトスは非常に丈夫なため、一般的な観葉植物の土だけでなく、「ベラボン」(ヤシの実チップ)のような土を使わないクリーンな用土でも元気に育てることができます。
ベラボンは、ヤシの実の硬い殻の内側にあるスポンジ状の部分(ココヤシガラ)をチップにしたもので、近年人気の高い観葉植物用の培養土です。土壌改良材としてだけでなく、これ単体でも使用できます。土を使わないため、非常に清潔で室内でも扱いやすいのが大きな特徴です。(参考:フジック株式会社「ベラボン」)
ベラボンで育てるメリット
- 清潔・軽量:土ではないため、コバエなどの不快な害虫が発生しにくく、室内でカビやキノコが生える心配もほとんどありません。また、土に比べて非常に軽いため、ハンギング(吊り下げ)で飾る場合にも最適です。
- 優れた通気性と保水性:ベラボンはスポンジのように水分を保ちつつ(保水性)、チップ同士の隙間が大きいため空気の通り道(通気性)も確保されます。このバランスが、ポトスの根腐れを防ぎ、健康な成長を促します。
- 繰り返し使える:土のように劣化しにくく、水でよく洗って乾かせば、ある程度再利用が可能です。経済的で環境にも優しい選択肢と言えます。
ただし、ベラボンでポトスを育てる場合、土での栽培と管理方法が少し異なります。特に注意したいのが水やりと肥料です。
ベラボン自体には植物の成長に必要な肥料分(栄養)がほとんど含まれていません。そのため、ポトスの生育期である春から秋(5月〜10月頃)にかけては、必ず定期的に液体肥料を与える必要があります。水やりの2〜3回に1回程度、規定の濃度に薄めた液体肥料を与えましょう。
水やりのタイミングは、表面が乾いているだけでなく、鉢全体を持ち上げてみて、明らかに軽くなっていることを確認してから行うと失敗が少なくなります。与える時は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与え、乾湿のメリハリをつけることが重要です。
植え替え時期と鉢選びのコツ

ポトスが元気に成長し、鉢の中で根がいっぱいになると「根詰まり」を起こしてしまいます。根詰まりになると、水はけが悪くなったり、根が酸素や水分をうまく吸収できなくなったりして、成長が鈍る原因になります。そうなる前に、適切なタイミングで一回り大きな鉢に植え替えを行いましょう。
最適な植え替え時期
ポトスの植え替えに最も適した時期は、生育が最も旺盛になる5月〜8月頃です。気候が安定し、気温も高いため、植え替えの際に根が多少傷ついても回復が非常に早いです。遅くとも9月中には終えるようにしましょう。
逆に、気温が下がる冬(11月〜3月頃)の植え替えは絶対に避けてください。ポトスは寒さに弱く、冬は成長が緩慢になる休眠期に入ります。この時期に根をいじると、株が大きなダメージを受け、回復できずに枯れてしまう可能性が非常に高いためです。
植え替えのサインを見逃さない
以下のサインが見られたら、それはポトスからの「植え替えてほしい」という合図です。
- 鉢の底穴から根がはみ出してきた:鉢の中が根でパンパンになっている証拠です。
- 水を与えても、土への吸い込みが悪い:根が詰まり、水の通り道がなくなっています。
- 葉の色が悪くなったり、下葉が黄色くなって落ちやすくなったりした:根詰まりで栄養や水分をうまく吸収できていない可能性があります。
- 購入してから2〜3年以上経過している:土が古くなり、水はけが悪くなっていることが多いです。
これらのサインが1つでも見られたら、次の春〜夏の最適な時期に植え替えを計画しましょう。
壁に這わせるための鉢選び
ポトスを壁に這わせるために「支柱」を立てる場合、鉢選びにも一工夫必要です。よくある背の高い細長いプラスチック鉢などでは、ポトスが上に成長するにつれて重心がどんどん高くなり、非常に倒れやすくなります。少し何かがぶつかっただけで鉢ごと転倒し、ポトスが折れてしまう危険性があります。
支柱を立てる場合は、それを安定させるために、ある程度の深さと適度な重さがある鉢を選ぶことを強くおすすめします。例えば、陶器鉢(セラミックポット)やテラコッタ鉢(素焼き鉢)は、鉢自体に重さがあるため、重心が高くなっても倒れにくく安定感抜群です。また、これらの鉢は通気性にも優れているため、根腐れ防止にも役立ちます。プラスチック鉢を使いたい場合は、重厚感のある鉢カバーに入れて安定性を補うと良いでしょう。
ポトスを壁に這わせる管理と飾り方

- 壁でのポトス 飾り方と注意点
- 伸びたポトスの飾り方と剪定
- ポトス飾り方:100均活用術
- 注意!気根が貼り付く!
- ポトスを置くのに適した方角は?
- ポトスを壁に這わせる魅力まとめ
壁でのポトス 飾り方と注意点

支柱を使わずに、ポトスのつるを直接壁に固定して這わせたい場合、壁の素材を傷めないための工夫が何よりも不可欠です。特に賃貸住宅にお住まいの方は、退去時のトラブルを避けるため、細心の注意を払う必要があります。
賃貸でも安心な飾り方のアイデア
壁に穴を開けたり、ポトスの気根を直接付着させたりせずに飾る方法はいくつかあります。壁を守りながらインテリア性を高めるアイデアをご紹介します。
1. 剥がせるフックやクリップを使う
最も手軽で一般的な方法です。壁紙を傷つけにくい「剥がせるタイプ」の粘着フック(例えば、3M社のコマンドフックシリーズなど、原状回復を前提とした製品)や、ケーブルをまとめるための小さなコードクリップを壁に貼り付け、そこにつるを引っ掛けたり、優しく挟んだりして誘引します。
この時の絶対的なポイントは、つると気根が壁紙に密着しないよう、必ず少し浮かせて固定することです。フックやクリップでつるを「支える」イメージで、気根が壁に到達する前に軌道を変えてあげます。
2. ワイヤートレリスやメッシュパネルを設置する
壁の前に、園芸用のワイヤートレリス(植物用の柵)や、100円ショップでも手に入るメッシュパネル(ワイヤーネット)を立てかける方法です。これならポトスが壁に一切触れることなく、気根はメッシュパネルに絡みつくため、壁を傷める心配はゼロです。メッシュパネル自体は、画鋲や突っ張り棒などで固定すると安定します。
3. DIYで「柱」を立てる
「ラブリコ」や「ディアウォール」といった、ホームセンターやオンラインで手に入るDIYパーツを使う方法も非常に人気があります。これらは、床と天井に2×4(ツーバイフォー)材を突っ張り棒の原理で固定し、簡易的な柱を立てるためのアイテムです。このDIYした柱にフックを取り付けたり、直接つるを這わせたりすれば、壁を一切傷つけることなくダイナミックな壁面緑化が実現できます。原状回復も極めて容易です。
画鋲やピンの使用について
画鋲やピンでつるを直接壁に固定する方法もありますが、当然ながら壁紙に小さな穴が多数開くことになります。賃貸住宅の場合、この小さな穴も数が増えれば「通常の使用を超える損耗」とみなされ、退去時の修繕対象となる可能性があります。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」においても、画鋲の穴は程度問題とされています。トラブルを避けるためにも、画鋲の使用は避けるか、管理会社に確認するのが無難です。
伸びたポトスの飾り方と剪定

ポトスは生育旺盛なため、環境が良いとあっという間につるが伸びすぎてしまうことがあります。「高い棚に置いたのに、もう床につきそう…」といった嬉しい悩みも。伸びすぎたポトスは、剪定して樹形を整えるか、その長さを活かしてダイナミックに飾るかの二択になります。
剪定(切り戻し)の方法
つるが伸びすぎたり、逆に株元の葉が少なくなってスカスカしてきたら、思い切って剪定(切り戻し)を行いましょう。剪定には、伸びすぎた部分を整理するだけでなく、風通しを良くして病害虫を防ぐ効果や、カットした箇所の少し下から新しい芽(脇芽)の成長を促し、株全体のボリュームをアップさせる効果があります。
- 時期:植え替えと同じく、必ずポトスの生育期である5月〜10月に行ってください。冬の剪定は回復が遅れ、株を弱らせる原因になります。
- 切る場所:伸びたつるの、節(葉の付け根にある横線のような部分)の1〜2cm上でカットします。節には「成長点」があり、ここから新しい芽が出やすくなります。節のすぐ下で切ると、残った茎が枯れ込むことがあるので注意しましょう。
剪定時の注意:樹液かぶれ
ポトスの茎や葉を切ると、透明な樹液が出ます。この樹液には「シュウ酸カルシウム」という成分が含まれており、皮膚が敏感な人やアレルギー体質の人が触れると、かぶれたり痒みが出たりすることがあります。剪定作業をする際は、念のため園芸用のゴム手袋などを着用することをおすすめします。
切り取ったつるは「挿し芽」で増やす
剪定で切り取ったつるは、絶対に捨てないでください。ポトスは「挿し芽」や「水挿し」で非常に簡単に増やすことができます。
気根が付いている節を1〜2節ずつ(葉を1〜2枚つけて)カットし、水を入れたコップや空き瓶に挿しておくだけで、数週間もすれば白い新しい根が伸びてきます。根が5〜10cmほど伸びたら、そのまま水耕栽培として楽しむことも、土やベラボンに植え替えて新しい鉢を増やすことも可能です。発根したものを元の鉢の株元に植え戻せば、全体のボリュームアップにもつながります。
長さを活かした飾り方
あえて剪定せず、長く伸びたつるを活かして飾るのもポトスの醍醐味です。高い場所からカーテンのように垂らしたり、壁の上部や窓枠、ドア枠などをぐるりと囲うように這わせたりすると、空間に動きが出て、一気にナチュラルでおしゃれな雰囲気になります。
例えば、本棚やキャビネットの上から垂らす、カーテンレールの上に這わせる、テレビの背面スペースやエアコンの上などを利用して誘引すると、無機質になりがちな空間に生命感を与えてくれます。この場合も、壁に気根が張り付かないよう、前述のフックなどを使って壁から浮かせて誘引しましょう。
ポトス飾り方:100均活用術
ポトスを壁に這わせるための専門的なアイテムは高価なものもありますが、100円ショップで手に入るアイテムを賢く活用すれば、コストを抑えて壁面緑化にチャレンジすることができます。
100均で揃う便利なアイテム例
- 透明粘着フック:目立たずに壁につるを固定できる定番アイテム。耐荷重と、壁紙を傷めずに「キレイに剥がせる」タイプかどうかを必ずパッケージで確認しましょう。
- つるクリップ(フラワーホルダー):茎を優しく挟んで固定できる園芸用クリップ。粘着テープ式のものがあり、壁への誘引に非常に便利です。茎を傷つけにくいのもメリットです。
- ワイヤーネット(メッシュパネル):前述の通り、壁の前に立てかけるだけで、壁を傷つけない完璧なトレリスとして活用できます。サイズも豊富で、結束バンドで連結することも可能です。
- 鉢底ネット&水苔:これらを組み合わせれば、オリジナルのモスポール(支柱)を安価に自作することが可能です。コストパフォーマンスは最高レベルです。
100均の粘着フックは非常に手軽ですが、製品によっては粘着力が強すぎて壁紙を傷めたり、逆に湿気で剥がれやすかったりすることもあります。ご自宅の壁紙の素材(ビニールクロス、紙、布など)との相性もありますので、まずは目立たない場所(家具の裏など)で試し貼りをして、数日後にキレイに剥がせるかをチェックしてから本格的に使用すると、万が一の失敗が防げて安心ですよ。
注意!気根が貼り付く!
この記事で繰り返し触れていますが、ポトスの気根に関する注意点は、壁に這わせる上で最も重要な警告です。このリスクを知らずに実行すると、取り返しのつかないことになる可能性があるため、改めて強く強調します。
ポトスの気根は、一度「張り付く場所」を見つけて活着すると、その付着力は想像を絶するほど強力です。強力な両面テープや、場合によっては接着剤に匹敵するほどの力で壁面に食い込みます。
特に、日本の住宅で最も一般的なビニールクロス(壁紙)は、表面に細かな凹凸(エンボス加工)があるため、気根がその隙間にがっちりと食い込むのに最適な環境です。また、塗装された壁や、木製の柱、プリント合板の家具などにも容赦なく張り付きます。
長期間放置したポトスを無理に剥がそうとすると、気根が壁紙の表面ごと「バリバリ」と引き剥がしてしまったり、剥がせても茶色い付着跡がくっきりと残ってしまい、洗剤などでは絶対に取れなくなったりするケースが非常に多いのです。
賃貸住宅では「壁への直接付着」は絶対にNG
もし、あなたが賃貸住宅にお住まいの場合、ポトスのつるや気根を壁紙に直接触れさせて這わせることは、絶対に避けてください。
「少しくらい大丈夫だろう」「後で剥がせるだろう」という安易な考えで放置した結果、退去時に壁紙の広範囲な張り替え費用として、数十万円単位の高額な修繕費(原状回復費用)を請求されるリスクが極めて高いです。これは「通常の損耗」とは到底みなされません。
必ずフックやクリップを使って壁から浮かせる、メッシュパネルやDIYの柱を介在させるなど、「ポトス本体(特に気根)を壁に触れさせない」工夫を徹底してください。
ポトスを置くのに適した方角は?
ポトスは耐陰性(日陰に耐える力)が強いことで知られており、「暗い場所でも育つ」と言われることがありますが、元気に美しく育てるためには、やはり適度な光が必要です。
ポトスにとっての理想的な環境は「明るい日陰」です。これは、直射日光は当たらないものの、日中は照明がなくても本が読める程度の明るさ(間接光)が確保できる場所を指します。強すぎる直射日光は、葉が焼けて茶色く変色する「葉焼け」の原因になるため、絶対に避ける必要があります。
方角で言えば、一日を通して安定した柔らかい光が入る北向きや東向きの窓辺が非常に適しています。南向きや西向きの窓辺に置く場合は、必ずレースカーテン越しに光を当て、強すぎる日差しを和らげてあげてください。
暗すぎるとどうなる?
逆に光が不足しすぎると、ポトスは光を求めて茎だけが間延びしてひょろひょろとした弱々しい姿(これを「徒長(とちょう)」と言います)になってしまいます。葉と葉の間隔が不自然に開いてしまい、見栄えが悪くなります。
また、マーブルクイーンやエンジョイ、ステータスといった人気の「斑入り品種」は、光が足りないと葉の美しい斑(模様)が消えてしまい、緑一色に戻る「先祖返り」を起こすことがあります。これは、光合成を行う葉緑素が少ない斑入り品種が、少ない光を最大限に利用しようと葉緑素を増やした結果です。斑入り品種を美しく保つには、通常の緑のポトスよりもやや明るめの場所で管理するのがおすすめです。
風水から見たポトスの置き場所
ちなみに、風水の観点では、ポトスはその生命力の強さや丸い葉の形から、「金運アップ」や「調和のエネルギーを持つ」「悪い気を鎮める」植物として非常に人気があります。
良い気が入る「玄関」や、家族が集まる「リビング」に置くと運気が上がるとされます。また、「トイレ」などの水回りに置くと、悪い気を浄化してくれるとも言われます。これらは文化的な考え方ですが、置き場所のヒントとして楽しむのも良いでしょう。ただし、風水を優先して暗い場所に置くよりも、まずはポトスが元気に育つ「明るい日陰」であることを最優先に置き場所を選んであげることが、結果的により良いエネルギーをもたらしてくれるはずです。
ポトスを壁に這わせる魅力まとめ
ポトスを壁に這わせるための具体的な方法から、リスク管理、日々のお手入れまで詳しく解説してきました。ポトスは非常に丈夫で、環境さえ整えれば誰でも簡単に壁面緑化を楽しめる素晴らしい植物です。安全にポトスを壁に這わせるための重要なポイントを、最後にもう一度リストでまとめます。
- ポトスを壁に這わせるには登攀性を活かす
- 上に登らせると葉が大きくなりやすい
- 気根が張り付く環境が重要
- 方法は支柱利用と壁固定の2種類
- 支柱はヘゴやモスポールが最適
- モスポールは自作も可能
- 壁への固定は賃貸では特に注意
- 気根は壁紙を傷めるリスクがある
- 剥がせるフックやクリップを活用する
- 100均アイテムでも代用できる
- ベラボンは清潔で管理しやすい
- 植え替えは5月から8月の生育期に行う
- 剪定は節の上でカットする
- 置き場所は明るい日陰が理想
- 直射日光は葉焼けの原因になる

